○「元」・・呉音「ガン」。漢音「ゲン」。部首は「ニンニョウ」

かんむりをつけた人の象形で、「あたま」「かしら」「根本」の意味。

    ・「元凶」(ゲンキョウ)「悪人のかしら」で、「大悪人」

    ・「元日」(ガンジツ)「1年の日のあたま」で。「1月1日」

・「旦」・・部首は「日」部。「日」に、地平を示す「一」。明るくなっていく早朝の意味。

    ・「旦」を含む形声文字に「平坦」の「坦」などがある。

    ・「元旦」は、「朝のあたま」だから、1月1日の朝をいう。

    ・「元旦の朝」は、「朝の朝」になり、「満開に開く」「食事を食べる」の類で、正しくないことになる。

・「朔」・・「サク」。部首は「月」(つき・ひづき)部。

・左の「屰」(ギャク)は、「さかさま」「あとに戻る」の意味だから、「朔日」は、「欠けた月がもとへ戻る日」の意味で陰暦の「ついたち」をいう。

     ・なお、国訓の「ついたち」の語源は「月立ち」(つきだち)からともいわれる。

     新暦の「1日」は、新月とは限らないから、新暦の「1日」を「ついたち」というのは、正しくないことになる。

     ・江戸期以前の古文書の日付は、ほとんど「朔日」と書かれている。読むときは、「さくじつ」でも国訓の「ついたち」でもどちらでもいい。

     ・ところが、明治5年(1872)11月9日、明治政府は太陽暦採用の詔をだし、「明治5年12月3日」を「明治6年1月1日」と改正したので、これ以降は、「1日」と書かれた場合、「ついたち」でなく、「いちにち」と読むべき。

     ・「正月1日」は、「正朔」(せいさく)。

     ・ちなみに、2008年1月1日の月齢は22日で、下弦の月。(弓張月)「朔の日」、「朔日」(ついたち)ではない。

・「正」・・部首は「止」部。甲骨文は「口」+「止」。「口」は、「国やむら」の象形で、「止」は、「足(あし)」の象形で、「正」は、(他の)国にむかってまっすぐ進撃する意味で、転して「まっすぐ」「ただしい」の意味。また、「かしら」の意味にも転じたので、「正月」は、「1年のかしらの月」で、1月のことになった。

    古文書では「1月」をほとんど「正月」と書かれている。

    ・ところで、「政治」の「政」は、もともと、「ただす」の意味がある。



◎「政治」が、漢字の意味の通りに行われることを願ってやみません。